「頭がいい子が育つパパの習慣」

頭のいい子が育つパパの習慣 (PHP文庫)

頭のいい子が育つパパの習慣 (PHP文庫)

何カ月か前に、家族で横浜のららぽーとに出かけたとき、嫁さんの買物を待っている間に子供たちと一緒に本屋にしばらくいた。その日は特に読む本も持っていなかったので、本屋で何か良い本がないか探していると「頭がいい子が育つパパの習慣」という本がレジの近くに平積みにされていたので手に取ってみた。
もともと私は本好きでもあり、子供が小さい頃から絵本の読み聞かせもよくやっており、その甲斐あって3人の子供たちも本好きに育っている。
我ながら教育には力を入れているつもりで、「頭がいい子が育つパパの習慣」を読むまでもなくよいパパとしての習慣を実践しているだろうなと思いながら、目次をさらさらと眺めてみた。
うーん。残念ながら1/5も実践できている習慣はない。。。ということでそのままレジに行って1冊購入となった。
それから数カ月たって、最近残業が多く子供が起きているうちに家に帰ってないなと考えていた時に、この本が家の棚に平積みにされていることを思い出し、手にとって読み始めた。

  • 第1章 父親が定時に帰ると、子供の学力はアップする

1. 週に三回は家族で夕食をとろう
のっけから、バツ。この章は12問中2問正解。

  • 第2章 父親は子供の能力を引き出すプロデューサー

13. 勉強は食卓でやらせよう
これは○。学習机もあるが、リビングのすぐ隣でみんなの顔も声も聞こえるのでOKとする。でもこの章も3/12。
・・・
だんだん書くのが嫌になってきた。
全部で60問中10問が当てはまっただけ。反省しきりである。

百薬の長とはいうものの・・・

子供のころから父親が毎日晩酌をし、おじいちゃんや親戚のおじさんたちなど、私のまわりのおやじたちは、「晩酌は一度も欠かしたことがない」と誇らしげに語るひとが多かった。
飲み続ける理由として、「酒は百薬の長」という言葉がしばしば使われる。小さい頃から好き嫌いが多く偏食気味でやせていた父親の場合は、酒を飲むようになって偏食が多少ましになり、健康になったそうである。
正月に親戚が集まるときなどは、みんなが酒をガンガン飲み、気温が低くても、「酒は体を温めてくれるから」と親父たちは結構薄着で、エコだったかもしれない。
こういう環境であったから、わたしも子供心に晩酌を楽しめるようになったら大人だとおもって、最近(37歳)までできるだけ実践し、晩酌の楽しみもある程度理解できるようになったつもりだ。
ところがここ数年、自分のこれまでの不勉強ぶりが寒々と身にしみて、読書や作文(この日記もそう)などいろいろしないとやばいなと思い始めてきた。
これに関しては、酒に温めてもらうわけにもいかないのだが、日ごろ何かとストレスがたまるので、家に帰ったあとは酒でも飲まないとやってられない。
土日でも子供たちが寝た後にひと頑張りしようと思うのだが、つい誘惑に負けて晩酌してしまうと集中力が持続できず、本を読みながら横になったらあっという間に寝てしまう始末。

最近、社会の流れが禁煙に向かっているため、土日祝は禁煙をしている。ゴールデンウィーク期間中も禁煙を完遂することができた。
これにならって、酒のほうも、平日は無理としても、土日祝はせめて禁酒しようかしら…

上司に奨められて…

この本は、上司が10冊以上も一気買いをして職場に配ったといういわくつきの本で、ミーティングのたびに「キャズムキャズム、、、」と話が出てきて、さすがに「まだ読んでません」と言うのがつらくなってきたので、やむを得ず読み始めた。
このような経緯で読み始めた本だから気乗りはしなかったのだが、読み進めていくとなるほど名著である。始めから終わりまで内容が練りに練られており、無駄な内容は全くなかったと思う。ここに書かれている内容を完全に頭に入るまで読み込み、この通りにマーケティングと営業活動を行うことができれば、確かに「キャズムを越える」(つまり市場でブレークする)ことができそうだと思わせるところがすごかった。
ちなみに「キャズムを越える」という言葉はかなり世の中に浸透しているようで、「キャズムを越える」をGoogleで検索すると15,000 件ヒットした。この中で1番目にランクされたページではキャズムが「ブログ」を例にとってわかりやすく説明されていた。
http://www.goodpic.com/mt/archives/000227.html
うちの製品もまだまだキャズムを超えられてないな〜

貧困のない世界を創る

貧困のない世界を創る

貧困のない世界を創る

この本は、新聞や雑誌で最近よく紹介されていて気になっていた。
内容は、社会的課題をビジネスとして解決しようとする活動(ソーシャルビジネス)を追求してきた著者ムハマド・ユヌスノーベル平和賞受賞者)のこれまでの事業内容と、今後のソーシャルビジネスを拡大していくことへの思いがまごころをもってつづられている。
最近、ビルゲイツマイクロソフトをやめて慈善事業を行うことが話題となっている。記憶が定かではないが、何かの記事で、記者からの「なぜもっと早い段階で慈善事業をやらなかったのか」という問いに対し、「事業でお金を稼ぐために頭を使う必要があるのと同じように、慈善事業をうまく進めるには、十分な準備と知恵が必要だ」といったたぐいのことが書かれていた。ビルゲイツの主張は、これはこれで説得力がある。
ムハマド・ユヌスは、マイクロクレジットをはじめとするさまざまなソーシャルビジネスを通して、企業として自立させながら貧しい人々を貧困から救うという、背反するようにも見えることを実現している。
私はソーシャルビジネスについて、恥ずかしながらこの本で初めて知ったが、非常に共感のできる内容であり、一サラリーマンとして、心にとどめておきたい内容だった。

ソーシャルビジネスの話からはそれるかもしれないが、この本のフランスの企業ダノンとグラミン銀行が共同でバングラデシュの貧しい人々に栄養価の高いベビーフードを提供するビジネス始めようとした時に、ダノンのアジア太平洋地域担当副社長エマニュエル・ファーベルがユヌスに聞いた以下の問いはビジネスを成功させるために常に考えておかなければならないことを指摘しており非常に参考になったので、忘れないように記述しておく。

 あなたはどのような製品を生産したいのか? 
 あなたはどんな市場の情報を持っているのか?
 バングラデシュの栄養不良についてどのような研究がおこなわれているのか?
 どのようなベビーフードがすでに市販されているのか? 
 誰が競合製品を生産し、市場に出し、一般に販売しているのか?
 」
これを自分たちのビジネスに置き換えたとき、自ずと何をすべきかが見えてくるような気がする。

特集:子ども格差

表紙には「私立小学校受験に350万円もかけけてもらえる子どもがいれば、中学3年生になっても九九ができない子供もいる」といった刺激的な内容の文字が並ぶ。
内容は、大阪府堺市で市長の特命担当理事(福祉行政)を務める道中隆氏の論文「保護受給層の貧困の様相」と題した論文の紹介から始まっている。
「論文はマスコミの関心をひき『生活保護の母子世帯、負の連鎖。「育った家も受給」4割。堺市貧困調査』(07年9月4日の朝日新聞朝刊)」と新聞報道もあったという。
富裕層が子供にお金をかけるのは今に始まったことではなく、これは何も悪いことではないように思われるが、貧困は世代間で引き継がれているというのは問題だ。
この社会的なひずみについて、この特集が国内、海外の事情、さまざまな取組み、悪質業者の跋扈など、さまざまな角度から問題を指摘していて読み応えがある。
格差社会は世の中の流れとなっているのかもしれないが、少なくとも国は、たとえ親が貧乏であっても子供が優秀で努力をすれば裕福(あるいは幸福)になることのできる道を、知る機会も含めてちゃんと用意するべきだろう。